2026年2月27日、広島県事業「未来型事務職養成講座」の成果発表イベントを開催しました。
この講座では、事務職として働く人材が Microsoft Power Platform を活用し、自ら業務アプリを開発できる“市民開発者”へと成長すること を目指しています。
今回のイベントでは、約6か月間の学習を経て受講生が開発したアプリを、企業の皆様の前で発表しました。
・企業から提示された業務課題
・受講生によるアプリ開発
・企業による講評
・企業説明会
という構成で、学びと実務が直接つながる場となりました。
この記事では、当日の様子を 発表動画とともに数回に分けて紹介していきます。
今回は
- イベントの趣旨説明(私からのオープニング)
- 受講生による最初の発表
の2本の動画を紹介します。
イベントの背景
近年、DXの推進において注目されているのが 市民開発(Citizen Development) です。
これは、IT部門だけではなく、現場で業務を知る人材が自らアプリや自動化を作ることで、業務改善を進めていく取り組みです。
本講座では
- Power Apps
- Power Automate
- SharePoint
などを活用し、実際の業務課題をテーマにアプリ開発を行いました。
企業様より実際の業務の改善課題を頂き、それをアプリやフローの実装により解決するという学習です。
単なるツール学習ではなく、「現場の課題をどう整理し、どう仕組みにするか」という視点を重視しています。
オープニング(動画)
まず最初に、イベントの趣旨説明として私からお話しした内容です。
この講座で目指しているのは
「アプリを使う事務職」から
「アプリを作る事務職」へ
というキャリアのアップデートです。
事務職の役割は、単に業務を処理することから
- 業務を改善する
- データを活用する
- 業務を自動化する
といった領域へと広がっています。
今回のイベントでは、受講生がどのように課題を理解し、どのようなアプリを作ったのかを企業の皆様に見ていただきました。
受講生発表① WheatさんのRSSアプリ
最初の発表は、Wheatさんによるアプリです。
Wheatさんは、講座の中でも非常に計画的に開発を進められていた受講生の一人です。
早い段階でアプリの骨格を作り、その後のレビューや改善を通して着実に完成度を高めていく姿が印象的でした。
アプリ開発では、単に機能を実装するだけではなく、
- 実際の業務で使えるか
- 運用しやすいか
- 情報が整理されるか
といった点まで丁寧に考えられており、現場目線で設計されたアプリになっています。
今回は、課題提供企業である 株式会社レニアス様 の業務課題に対して開発したアプリを発表していただきました。
課題提供企業紹介:株式会社レニアス
レニアス様の企業理念は「小さな一流企業をめざす」というものです。
企業規模の拡大だけを追うのではなく
- 技術
- 品質
- 人
のすべてにおいて一流を目指す。
そうした思想のもと、独自技術の開発や研究開発にも積極的に取り組んでおられます。
今回「営業日報の情報を蓄積し、活用できる仕組み」というテーマで課題を提供していただきました。
これは単なる業務改善ではなく
- 現場の情報を資産として蓄積する
- データを活用して意思決定につなげる
という、DXの本質的なテーマでもあります。
受講生のWheatさんはこの課題に対して、Power Apps を活用した日報管理アプリを開発し、イベントで発表しました。
RSSニュースをTeamsに自動投稿する仕組み
最初の発表は、企業の情報共有業務を効率化するアプリです。
企業では、ニュースサイトの情報を毎日確認し、必要な記事をTeamsに投稿する作業が行われていました。
しかし、この作業には
- 毎日サイトをチェックする手間
- 手動投稿の負担
- 投稿量が多すぎる問題
などの課題がありました。
そこで受講生は RSS → SharePoint → Teams という構成で、ニュース投稿を自動化する仕組みを開発しました。
特徴は
- RSS記事をSharePointにすべて保存
- キーワードに一致する記事のみTeams投稿
- Power Appsでキーワード管理
という点です。
単なる自動化ではなく、「必要な情報だけを届ける仕組み」を設計している点が非常に実践的でした。
企業からの講評
企業担当者の方からは、
- 現場の課題理解が深い
- 実際の運用をよく考えている
- 情報整理の工夫が素晴らしい
といったコメントをいただきました。
特に印象的だったのは、RSSからTeams投稿は簡単だが、必要な情報を選ぶ仕組みが重要」という評価でした。
次回予告
次回の記事では
- 備品管理システムのクラウド化
- AccessからPower Platformへの移行
をテーマにしたアプリを紹介します。
手作業が多かった備品管理業務が、どのように改善されたのかを動画とともに解説します。
「自分」と「世界」に「沢山」の「発見」をご一緒しましょう!
吉田 豪
